障害の理解Ⅱを学ぼう。

2021/11/19(金)
障害の理解Ⅱを学ぼう。

本授業では、障がいのある人の心理や身体機能に関する基礎的知識を習得するとともに、障がいのある人の体験を理解し、本人のみならず家族を含めた周囲の環境にも配慮した介護の視点を習得します。また、障がい福祉をめぐる制度についての理解も深めていきます。

介護福祉職として”障がいのある人の自立に向けた生活支援が重要であること”を理解し、地域生活を支えるさまざまな社会資源、関係機関との連携や、関係職種とのチームアプローチのあり方、支える家族に焦点をあてた家族支援のあり方を学習していきます。
担当は、社会福祉士・精神保健福祉士・相談支援員で、音別憩いの郷 釧路市障がい者基幹相談支援センター課長 金子一也先生です。

金子先生は定期的に来校し、個別に相談を希望する学生の支援にも尽力くださっています。
前回までの復習として障がい者福祉制度についての振り返りの後、この日は「グループホームで生活し、A型事業所に通所する軽中度の障がいのある女性の事例」をもとに、グループワーク演習を行い学びを深めました。
グループで話し合った質問事項をもとに、Aさんが地域社会の中で社会的資源を活用しながら生活していくには、どのような支援方法があるのかを考えていきました。

居宅介護の中でできることは何か、苦手な掃除やゴミの分別などはどう支援していくのか。
学生からは「掃除を一緒に行う」「拭き掃除の場所を分かりやすく示す」「分別ゴミをイラスト化し分かりやすいゴミ箱を作る」などの提案がありました。



最後に、重度の障がいがあっても、電車通勤をして会社で仕事をし、サービスを活用しながら一人暮らしを続けるBさんの動画を視聴しました。
サービスを活用するだけでなく、そこを踏み台としてどう生きていくのか。
障がい者には明るい未来がある。将来がある。僕たちの価値観で見るのではなく、その人の可能性をつぶさない支援を考えていって欲しい、と語る金子先生。
根底にあるのは『社会的立場の弱い人たちの生活を通常の社会環境に近づけ、誰もが自分らしい生き方を追求できる理想の社会』ノーマライゼーション。

私たちの学校の教育ビジョンの一つに、「ひと」って素晴らしいんだと感じる心を育てよう〜人間が本来から持っている個性や可能性を発見・実現できる教育環境を創造しよう〜というキャッチがあります。今日の聴講で、改めて“みんなが幸せでイキイキと暮らせる社会の実現”を目指してゆきたいと感じました。