認定ムーブメント教育・療法初級指導者になろう!

2021/09/22(水)
認定ムーブメント教育・療法初級指導者になろう!

ムーブメント教育・療法とは、こころ(感じること)とあたま(考えること)とからだ(動くこと)を総合的に支援していく運動の教育です。
“動く楽しさ”と“できる喜び”を十分に味わう体験を通して、こどもたちは成長・発達していきます。
こども環境科では、認定ムーブメント教育・療法初級指導者の資格が取得できます。(この資格を取得できるのは全国で3校、北海道では本校のみです)
1年生は、資格取得のための「特別の支援を必要とする幼児に対する理解」と「ムーブメント教育・療法」の5日間の集中講義を受講しました。講師は山梨県立大学教授の阿部美穂子先生。こどもの発達とその支援方法であるムーブメント教育・療法の基礎理論について学習し、発達過程に応じたムーブメント教育・療法に基づく発達支援プログラムの立案を行い、実践を通し学びました。

時代の急激な変化の中で、遊びが失われ、子育てに対する不安感が増してゆき、全てのこどもたちが健やかに育つための環境づくりが緊急の課題となっている今こそ、ムーブメント教育・療法を学んだ保育者の活躍が期待されています。
発達過程に応じた遊びを立案し、実践発表をする学生たち。
「動くこと」を学ぶとは、運動能力や身体能力を高めることです。「動きを通して学ぶ」とは、認知・情緒・社会性など心理的能力を高めることです。
ムーブメント教材のスカーフを用いて遊びを展開する学生たち。カラフルで柔らかく伸縮性に富むスカーフを活用して、さまざまな遊びを立案していきました。

丈夫な布に持ち手をつけたユランコ。縦運動、横運動、回転を実際に体験して、その楽しさを実感しました。
スカーフは、布の持つ特性を活かしさまざまな遊びを展開できます。本来であれば、保育所に出向き、幼児の発達アセスメントを行ったり、ムーブメントプログラムを実践します。しかし、今年は緊急事態宣言発令中を考慮し、校外学習を行わず、校内において学生同士で実践しました。

両端に持ち手があり、強度の伸縮性に富むプレイバンド。特性を活用した表現遊びのほか、身体の柔軟運動や、空間遊びにも発展させることができ、想像力や創造力を養います。

まさに、こころとあたまとからだを支援する運動の教育なのです。
20年以上前から幼稚園の運動会で活用されてきたパラシュート。これも、もちろんムーブメント教具です。
ムーブメント教育を発案したのは、アメリカのフロステッグ。今から30年程前に小林芳文氏らによって日本に紹介され、教育・保育・福祉・医療関係者らの協力で、日本独自のムーブメント教育・療法が開花していきました。

めざすは「健康と幸福感の達成』。

遊びの場で笑顔が増え、こどもたちが自ら動きたくなる環境を創造できるムーブメント教育・療法。私たちは保育者をめざす人たちに、ぜひ、学んで欲しい資格と考えています。

本資格の持つ可能性を十分に活かした、保育者としての活躍を期待しています。

{参考資料:遊びの場づくりに役立つムーブメント教育・療法}