福岡教授から教育心理学を学ぼう。

2020/06/29(月)
こども環境科では保育士と幼稚園教諭免許取得のため、教育の基礎的理解に関する科目として1年生で発達心理学を、2年生で教育心理学を開講しています。
今日紹介するのは2年生の教育心理学。講師は発達心理学を担当してくださっている北海道教育大学教授の福岡真理子先生。一年次に発達心理学で習得したこどもの発達と理解を振り返りながら、保育現場での教育や保育効果を高めるために、より集団保育に着目した知識や技能を身につけることを目的とした授業を行なっています。
今日紹介するのは12章の家庭ぐるみの教育的支援。
1年生で学習した愛着理論を振り返り、保護者の養育力の弱体化や社会化のエージェント※1不足など、現代の家庭が抱える問題を掘り下げながら、支援者としての保育者はどうあるべきかという観点を学んでいきました。
核家族化が進み、家族の在り方が多様化している現代において、こどもの発達過程における保育者との関わりは大変重要なものとなっています。
未来のこどもたちを健やかに育むために、本校でしっかりと教育心理学を学んで、支援者でもある保育者になってほしいと願っています。

※1こどもの社会的発達を支援する人を社会化のエージェントという。この社会化のエージェントには、母親をはじめ、父親、兄弟姉妹、祖父母、親戚の人、近所の人、友人、保育者などがあげられる。
道内唯一の文部科学省指定幼稚園教諭養成専門学校の本校は、開講している全ての授業で直接対面授業を行なっています。(本校以外の道内の専門学校は、大学との併修教育で幼稚園教諭免許を取得)
また、北海道教育大学 釧路校が本校の指導校となり、教員派遣をしてくださっているため、教育大学の先生方の講義を受けることができます。
福岡真理子教授はその中のお一人です。長年の教育現場における数々の事例をもとに、一人ひとりの学生を大切に、心理学知見が持てるように指導してくださっています。
発達心理学で学んだこどもたちの発達過程と行動を思い出しながら授業は進みます。
『愛着理論』
愛着とは、こどもが特定の人との近接を求め、また、それを維持しようとする傾向、あるいはその結果確立される情緒的絆そのものをいい、こどもにとっての社会的基礎となる。この愛着を形成するためこどもが対象(保護者)との接近を求め、これを維持する行動を愛着行動といい以下の3つに分類される。
①発信行動・・泣く、微笑など保護者を自分の所に呼び寄せる行動   

納得できる深い学びの続きは学校で。

教科書はこちらを活用しています。1年生と違い文字が大変多いです。
さすが2年生です。音読も周りの人のことを考え、聴きやすい声量や速さでした。
真理子先生の授業は、学生がより学びやすい工夫がいっぱい。
大切な部分にはアンダーラインを。先生が優しく教えてくださいます。
本校の学生さんは本当に優しく、いつも広報にウエルカム受講させてくれます。教科書も一緒に見せてくれました。ありがとう。
真理子先生からのメッセージです。
「現代のこどもたちは発達の個人差が大変大きく、集団の中では見落とされがちなこどもや、保育の場面が多くあります。固定観念として見ないで、表面には見えない心の心理的な部分を見る目を持ち、個々のこどもの心に寄り添う保育者として頑張って欲しいと願っています」