こころが動けばからだも動く

2019/12/24(火)
アクティビティインストラクター資格認定セミナーin釧路参加した介護環境科1年生。
介護予防・要介護高齢者の芸術、文化、遊び、スポーツなどの生活の質を高めるアクティビティ・ケアについて最新の基礎講座と、実践的なコミュニケーションスキルを学ぶ講座を受講し、この日ここ釧路で学生を含め40名のアクティビティ インストラクターが誕生しました。
アクティビティ・ケアとは、『その人の心が動いてやってみたいと思うこと』を用いた生活支援の方法です。
例えばそれは芸術であったり、遊びであったり、自然(動植物)への取り組みだったり、仕事や役割であったり、一人ひとり、心が動くことは千差万別です。100人いたら100通りのアクティビティが存在します。アクティビティーインストラクターはその人にあったオンリーワンを探していきます。
認定セミナーの講師は通所リハビリテーション鶴の園の作業療法士、本校の非常勤講師でもある桂裕二先生。講座では、ある認知症の利用者の方へのアクティビティ・ケアの関わりを、身体や精神機能の回復レポート、周りの職員のイメージの変化等を紹介し、見事なまでの改善に会場全体が驚きの表情で聞き入っていました。
こころが動けばからだも動く・・まさしくこれはリハビリ改革。人間って、心が動けば秘めたる力を発揮して、身体もきっと動くということ。心の存在の大きさを感じました。
参加者の皆さんは、この日の感動実践レポートを通じて学習したことを胸に、アクティビティ インストラクターとして活躍していくことでしょう。
上記資格の他、認知症ケア専門士、アクティビティ ディレクター、おもちゃインストラクターの資格を持つ桂先生は、認知症のお年寄りとの関わりの中でアクティビティ・ケアと出会い、衝撃を受けます。以来、アクティビティ・ケアで「したい」を「できる」へをモットーに、現場の課題に対するスタッフ自身の自発性やアイデアを尊重し、多職種協業によるアクティビティ・ケアを実践中。授業では豊富な実践経験と、分かりやすい解説が好評です。
この日の事例研究の主人公認知症のセツさん。桂先生との出会いとアクティビティ・ケアの実践が、セツさんの身体機能や精神機能に劇的な改善が現れました。アクティビティ効果~穏やかな表情になり、認知の症状が減少しました。
誰しも人生の中で心ときめく瞬間があり、時間を忘れて没頭したり、思わず笑顔になる瞬間があります。長年ヤクルト販売員として働いた経験を持つセツさんの輝いていた瞬間は、ヤクルトを売っている時と気づいた桂先生。ヤクルト販売をアクティビティ・ケアに活かそうと考えました。こうして試行錯誤の結果生まれたのが、この「アクティビティヤクルト」だったのです。(まるで本物そっくりでした)
スタッフが作成した模造ヤクルトを用いた移動販売を始めたセツさん。セツさんが生き生きと変わり始めると、周りのスタッフにも変化が。アクティビティ・ケアは認知症ケア。プラスの専門家として、その人のオンリーワンを探していきます。
この日資格取得を果たした1年生です。
学校では1年次にアクティビティ・ケアの基礎理論を、2年次にはそのさまざまな実践例からの実際を学び、施設での実践授業を行なっていきます。施設見学や交流を経験しながら段階的に学ぶことで、アクティビティに関わる多くの知識や技術が身につきます。
アクティビティ インストラクター資格を取得できるのは道内では本校だけです。
笑顔が笑顔を呼ぶアクティビティトイ。丸いピースが握りやすく、遊び方も簡単なサボテンバランス。木の重さ、質感が心地良く何度遊もびたくなります。

こころが動けばからだも動く。身体が動くようになると自力行動が増加して、利用者の方々がどんどんイキイキしてきます。結果、介護福祉士もイキイキと楽しく働けるのです(^^♪