食育を学ぼう!『災害時に役立つパッククッキング』

2019/12/23(月)
こども環境科1年生は、乳幼児向けの食育に関する授業「子どもの食と栄養」を受講しています。
授業では食生活の意義や栄養に関する基本的知識を学び、こどもの発育・発達と食生活の関連について理解を深めていきます。また、教育の一体性を踏まえた保育における食育について理解するとともに、家庭や児童福祉施設における食生活の現状と課題、特別な配慮を要するこどもの食と栄養についても考えていきます。
近年日本各地を襲う自然災害や大地震。
昨年のブラックアウトは記憶に新しく、当たり前に享受していた日常生活が突然絶たれ、北海道民は不安な日々を過ごしました。幸い、ここ釧路は数日で電力が回復したため、大きな不自由は感じずに済みましたが、日頃からの災害時対策は各自が大きな課題として捉えたことと思います。

この日学んだのは、災害時に役立つパッククッキング。
パッククッキングを用いた調理方法や、ローリングストックの方法、被災時に注意したい栄養不足についても学習しました。
災害時対応食の「ポリ袋で作ったサバ缶カレー」と、「鶏卵・牛乳アレルギーでも食べられる豆乳きな粉プリン」に挑戦した1年生。初めてのチャレンジは美味しくて優しいG o o d &N e wの味でした。
こどもの命を預かり守る保育者として、多角的な角度で食育を学ぶ大切さを感じた授業でした。
担当講師は非常勤講師の佐藤あゆみ先生。栄養士、フードスペシャリスト、調理師、北海道フードマイスターで『健康キッチン・ループ』代表の佐藤先生。保育士や幼稚園教諭を目指す学生に、栄養学や衛生学に基づいた計画やクッキング実習を組み入れた理論と実践を教えてくださっています。
グループに分かれて、調理実習開始!
鍋に湯を沸かし、食材をポリ袋(湯せん可能用)に入れ、20分間湯せんします。
弱火で茹でるだけなので、NGなしです!
被災時注意したい栄養不足
1、水。断水や停電時は飲料水不足やトイレが使いにくい等の理由で『脱水症状』を起こす可能性があります。成人が1日で摂りたい水分量は、食物で1ℓ、飲料水で1.2ℓ(合計2.2ℓ)
2、たんぱく質、食物繊維、ビタミン類、ミネラル不足に気をつけましょう。被災時は、おにぎりやパン、カップ麺など、炭水化物中心になりがちです。野菜や魚、肉などの生鮮食品が入手しづらくなります。日頃から缶詰、レトルト、乾物をローリングストック※1して、災害時に特有の栄養失調を防ぎましょう。

*1 日常の中に災害時の食料備蓄を取り込むこと。普段の調理に使いまわせる加工品を一定量備蓄しておき、消費と購入を定期的に繰り返し、災害時の消費期限切れを防ぎます。
鶏卵、牛乳アレルギーでも食べられるデザート、豆乳きな粉プリン。材料は豆乳、黒糖、アガー、きな粉、きび糖です。
本日のメインはさば缶カレー。さばの水煮缶、玉ねぎ、トマトジュース、市販カレールーをポリ袋に入れ茹でます。ご版は、ポリ袋に入れた無洗米を30分間浸水させ、カレーと同時料理します。
さぁ、完成です。美味しそう!

「いただきます!」トマトとさばが超マッチング!プリンは黒糖のコクと、豆乳のまろみがお口でとろける身体に優しい味です。これなら卵アレルギーのお子さんも安心して食べられます。

カレーをおかわりした学生もいましたね。

いつもカメラに明るい笑顔をありがとう。