ムーブメント教育を学ぼう②親子教室編

2019/10/07(月)

今日は10月5日のニュースの続編をお届けします。

先のニュースで学生が4日間の集中講義を受講したことはお伝えしました。

プログラムの中には『令和元年度くしろせんもん学校公開講座 インクルーシブ保育・教育に生かすムーブメント教育・療法 親子ふれあいムーブメント遊び〜忍者になって楽しく動こう!〜』と題した地域の親子へ向けた子育て教室も組み込まれていました。

公開講座では、どのこどもにとっても発達の原動力となるムーブメント教育・療法の、その理論と実際について学んでいきました。

この日は25名の幼児とその保護者、現場の教職員 6名が参加しました。中にはお父様も参加している親子もいて、子育ての関心の高さが伺えました。

ムーブメント教育・療法では、自由で受容的な遊びの環境を活かして、参加者一人ひとりの喜びや達成感、成功体験を大切にしながら、こころ・あたま・からだの総合的な発達を支援し、こどもの『生きる力』を育んできました。

運動『遊び』を原点としたムーブメントは、決して『訓練』でないのが特徴です。遊びは誰からも強制されない、自発的、自主的な活動であることに大きな意味があり、自らが楽しんで取り組むものです。

『〜させる』のではなく『〜したい』を引き出すアプローチ、参加者一人ひとりが『楽しい』と感じ、活動に没頭できる。そこから創造性や協調性が育まれ、学習能力が高まり、やがては社会性を育てることに繋がっていくのです。

『できた』の経験を積み重ねて成長するこどもたち。

こどもの成長を考えた時、この理論と実践を知ることは学生にとって、そして、こども達を育む私達大人に、素晴らしい指標を示してくれることでしょう。

親子ふれあいムーブメント遊び〜忍者になって楽しく動こう!〜楽しいプログラムを展開してくださったのはくしろせんもん学校非常勤講師の松田麻美先生。(左奥のマイクを持った先生。2010年から5年間こども環境科の専任講師としてご活躍くださいました)
ムーブメントスカーフで忍者に変身した学生と参加者。変身の術や猿飛びの術などの忍者修行を行なっていきました。なりきり遊びにこども達は大興奮。
しゅりけんの術では的当てを行いました。「すごい!ど真ん中!」
できたね。凄いね。達成感を味わい、楽しさや心の高揚は次のステップへのやる気を育みます。
こどもに寄り添う学生。幼児と短時間で信頼関係を築くことは難しいことではありますが、楽しい活動がそれを後押ししてくれます。1年生なのにもの凄い成長を感じました。
見てください。このキラキラの笑顔。笑い声が画面から伝わって来ませんか‼️

ムーブメント教育・療法とは、アメリカの知覚−運動学習理論家であるマリアンヌ・フロステック博士が提唱した教育理論です。運動遊びを原点とした発達支援法として、1970年代から注目され普及運動が行われてきました。日本では小林芳文博士によって紹介されました。現在では全国の保育園・幼稚園・小学校・中学校・特別支援学校などの教育機関で活用されています。

☆本ニュースでは「遊びの場づくりに役立つムーブメント教育・療法~笑顔が笑顔を呼ぶ子ども・子育て支援~」小林芳文・大橋さつき著を参考資料として活用しました。小林芳文先生は2016年から1年間こども環境科の専任講師としてご活躍くださいました。

山梨からは阿部先生、標茶町からは松田先生と両先生方のご協力でこども環境科の学生は、認定ムーブメント教育・療法指導者の資格を取得します。この資格は保育者にとって最強の学びです!