生活科概論を学ぼう!

2019/06/27(木)

本校は道内唯一の文部科学省指定の幼稚園教諭養成専門学校です。

大学の通信教育を受けずに幼稚園教諭免許を取得できるのは、道内の専門学校では本校だけです。

北海道教育大学 釧路校が指導校として学校教育をサポート、教授や講師の先生を派遣くださっています。

今日紹介する授業は、同大学の地域学校教育実践専攻・学校教育実践分野 授業開発研究室の教育学博士 境智洋教授が教えてくださる生活科概論です。

この授業は、小学校の生活科のイメージが持てるように、幼稚園や保育園の教育・保育内容(五領域を根底とした)が生活科でどのように活かされていくのかを実践的、体験的に学んでいきます。生活科では身近にあるものをどのように見ていくのか、考えていくのかを学びとっていきます。

この日の授業は『先生と幼児のかかわり、授業は教師発か、それともこども発なのか』との語りかけから進んでいきました。『課題』とのすてきな出会いを仕組む。普段の生活の中に『課題』を仕組む教師。

こども発だけではその内容に迫るのは難しく、教師が意図的に日々の話題を工夫したり、導入を工夫したり、学ぶ環境を整えてあげることが大切です。との概論を踏まえ、本日の主題は『石っておもしろい。君も石博士になれる!』さまざまな石についての発見や驚き、感動がありました。石について学びながら、実はその先にあるのは、生活科で学ぶ社会的・個人的・精神的自立。

人として成長するために幼少期で経験するさまざまな学びがとても大切であることを境先生は教えてくれます。

こどもの興味や疑問にとことん向き合える保育者を目指し、ここから未来。

「石ころ好きですか?石ってすごいんだよ。おもしろいんだよ。この90分で君たちも石博士になれる」と学生の心をどんどん掴んでいく境先生。
境ワールドへ一歩また一歩と入りこんでいく学生。瞳がキラキラし始めました🌟

毎回大きなコンテナ3個程の素材を持ち込み授業を展開してくださるのです。火成岩、堆積岩、水晶、黒曜石等の岩石、ハンマーや木槌等、実験に使う素材を準備してくださいました。

石の音を聞いてみよう。石で音階を奏でる楽器、石琴って知っていますか。100万円位するそうですが、何と100均で売られている石を使って石琴を作れるそうです。境先生はやっとドレミファソ迄の音階の石を見つけました。この5枚に辿りつく迄◯◯◯◯円かかったそうですよ。
太古の人間は石からいろいろなものを作り出しました。火成岩のマグマが、短時間で冷やされると、黒いガラス質の黒曜石となります。この黒曜石を境先生は学生の目の前で砕き、その破片で紙を切る実験を。太古のロマンが、学校の教室で展開していく様子は鳥肌ものでした!

山はどのようにできるのだろう。①は火山。②は土地の変化。①はマグマの爆発。②は土地と土地の歪みで起きる。五感を使って石を見分けてみよう。色は?形は?手触りは?匂いは?つぶつぶの様子は?

マグマが冷えたものがキラキラ光っているキラキラ石。石と石を叩いて、擦り合わせて匂いを嗅ぐと・・きな臭かったらそれは火成岩。

1人1セットの石キッドを用意してくれました。こな泥石は水の働きでできたもの。昔、そこは海や川だったのかも知れません。石はおもしろい。石を見るだけでその土地の成り立ちがわかるのです。
火打ち石と刃金で火起こし体験。境先生は大学でも火起こし体験の授業を行なっているそうですが、教室の実験で火がついたのは初めてだそうで、実験が成功した学生と思わずハイタッチ‼️その瞬間がこの写真。学生の笑顔素敵ですね。皆で拍手喝采です。
授業の最後は、学んだ出来事や感じたことをレポートにします。学生は来年現場に出て、こどもと向き合う時、きっとこの日の感動を思い出してくれることでしょう。園児とのお散歩で道端の石を手にしたこどもに何と問いかけてあげますか?ここでの学びは保育者として資質をきっと高めてくれますよ。ここから未来。くしろせんもん学校で学びませんか。